アイアン家具やキャンプ道具を自作するのにあると便利な溶接機。しかし溶接機にもたくさん種類があり、どれを使えばいいのかわからないですよね。
今回は家庭のコンセント(100V)で使えるおすすめの交流アーク溶接機を3つ紹介します。比較的安価で手に入れやすい溶接機ですので、参考にしてください。
※僕も鉄製のキャンプ道具を自作することがあります。製作記録は以下の記事で。
交流とは?
交流とは、電気が周期的に向き・電流・電圧が変化している流れ方です。
例えるなら家庭の電気は全て交流。コンセントから流れる電気や、照明をつけている電気は、常に行ったり来たりをくり返しています。その為、交流用の電化製品のプラグはどちらの向きに挿しても使うことができます。
これを交流溶接機に置き換えると、一秒間に100(120)回アークが切れたりついたりを繰り返しています。
目に見えないスピードで電気の流れが変わってるんだね!
交流溶接機のメリット
交流溶接機のメリットは以下の2点です。
- 構造が単純で頑丈
- 溶接機の中でも価格が安い
それぞれ説明します。
構造が単純で頑丈
交流アーク溶接機は『可動鉄心式』という鉄心(鉄の棒)の周りに銅線を巻き付け、銅線に電気を流し磁力が発生させる仕組みの構造となっています。
この構造は溶接機の中でも簡単な構造で、基盤など精密な物も無いので非常に頑丈です。
その為、ほとんど壊れることはなく、ほぼメンテナンスフリーで長い間使うことができるのが交流アーク溶接機の特徴となります。
プロは交流アーク溶接機を使う人が多いんだよ!
溶接機の中でも価格が安い
構造が単純な分、交流溶接機は様々な種類の溶接機の中でもダントツで安いです。
直流溶接機に比べると2~3倍は安い!
その為、初期投資を抑えて溶接に挑戦できるので溶接の入門としてもおすすめです。
前述したように頑丈で長持ちする為、溶接機の中でコスパは1番良いと言えるでしょう。
交流溶接機のデメリット
安価で長持ちする交流アーク溶接機ですが、デメリットも存在します。
アークが不安定
前述したように、交流溶接機は電気が行き来しており、アークが目に見えないスピードでついたり止まったりを繰り返しています。
そのためアークが安定しなく、溶接に慣れていない人からすると難しく感じるかもしれません。
ただ、慣れることで問題なく使いこなすことができるので練習すればこのデメリットは解消されます。
上手くなると楽しいですよ!
機体が大きく重い
交流アーク溶接機は可動鉄心型なので、中に鉄の塊が入っています。
そのため機体が重く、大きくなってしまうので運搬の際は大変です。
ただ、家庭で使うような溶接機はパワーが弱い分機体も比較的小型で軽めです。そこまでデメリットには感じないと思いますよ。
それに家庭で使う場合は定位置に設置してしまえばほとんど動かすことは無いと思いますよ!
溶接には様々な危険が。必ず対策しよう。
おすすめの溶接機を紹介する前に溶接の注意点を知っておいてほしいです。
溶接は非常に便利ですが、その反面火傷、感電、溶接時に発生するヒュームの吸引による塵肺など多くの危険が潜んでいます。
家庭用の溶接機は電流も低く、業務用に比べると危険は少ないですが、しっかりと対策をして怪我をしないようにしていただきたいです。
僕の手は火傷の跡でたくさんです(笑)
以下の3つの記事で溶接の主な危険について解説しているので是非併せてお読みください。
火傷について
感電について
ヒュームについて
おすすめの交流アーク溶接機3選
それではおすすめの交流アーク溶接機を3つ紹介します。
※今回紹介する溶接機は僕が実際に使ってみたわけではありません。必ず商品ページで詳細をチェックしてくださいね。
SUZUKID:SSC-122
溶接機と言えばスズキッドというほど有名なメーカーから販売されている溶接機です。100Vと200V、両方の電源で使うことができます。
レビューを見ると「全く使えない」という声もあれば、「全然使える。使えないと言ってる人は技術不足」というレビューもあります。
やはり交流アーク溶接機は安いですが、腕も必要ということですね。
SUZUKID:SKH-42NP(SKH-41NP)
こちらもスズキッドから販売されている溶接機です。
全体的に先程紹介した溶接機よりも評価が高く、こちらのほうが人気です。(使えないという声もあります)
この溶接機は周波数が50Hzと60Hzに分かれている為、お住まいの地域に合わせてどちらか選択しましょう。
参考に周波数のマップを貼っておきます。
出典:関西電力
HITBOX:UW-AT2000
3つめはHITBOXというメーカーの溶接機です。
レビュー数だけで見ると上記2つの溶接機よりも断然多く、評価も高いため人気であることがわかります。
ただ、中国製で機体の作りが甘いとの声も。これに関しては物によってばらつきがあるかもしれません。使う分には問題無いとの声が多いのでその点に関しては問題無いでしょう。
素人でも上手く溶接できたという声も多いです。
溶接と併せて使いたいのがグラインダー
溶接のビード(接合部の盛り上がり)を綺麗に手入れしたり、誤って溶接してしまい解体したいという場合に活躍するのがグラインダーです。
砥石を変えれば研削から切断まで1台でこなすことができるので、あると何かと便利ですよ。
溶接などの鉄工だけでなく、木工でも使うことができるのでグラインダーはDIYに必需品とも言えるレベルでおすすめです。
※グラインダーの使い方を解説した記事はこちら
※その他にあると便利な電動工具を紹介した記事はこちら
交流溶接機以外にも種類がある
今回紹介した交流アーク溶接機以外にも、溶接機には様々な種類があり、それぞれ特徴が違います。
以下の記事で主な3種類を紹介しているので自分に合った溶接機はどれなのか、参考にしてくださいね。
まとめ:交流溶接機は溶接入門におすすめ!
交流アーク溶接機の特徴やおすすめの機械を紹介しました。
- 安くて頑丈、長持ちするのでコスパが良い
- 安くて手に入れやすいので溶接入門にもおすすめ
- 使いこなすには練習が必要
溶接機があればアイアン家具やキャンプ道具の自作にも役立つので試してみてはいかがでしょうか。