キャンプは楽しいことばかりではなく。危険も隣り合わせです。
なんとかなるでしょ。で片付けてはいけません!危険なことから目を背けてはいけません!実際にキャンプで命を落とした人もいます。自分は大丈夫。と甘く考えるのはやめましょう。
せっかく楽しいキャンプで事故なんて嫌ですよね。
しっかりと危険を把握し、対策を施せば事故が起こる事はありません。
今回は冬キャンプで実際に起きた事故を参考にして勉強していきましょう。
寒い時期はテント内での火災が起こっている。
福岡県篠栗町のキャンプ場で17日深夜、テントが全焼する火災が発生し、中で寝ていた69歳の男性会社員が死亡する事故が発生した。
中略
粕屋署の関係者によると、「寝袋のそばでカセットボンベを使うガスストーブを使用していて、気付かない間に燃え移ってしまったとみられる。寝袋は綿の入ったナイロン製で、引火しやすい素材だった。テントが跡形もなく全焼してしまうほど、一気に燃え盛ってしまったようだ」
中略
「テント内でカセットボンベが高温になって爆発したり、ガスが漏れて引火してしまうケースがある。冬場は暖房器具を使用したままテント内で寝ることが多いので、事故の危険性がより高まる」と話す。 火災の他にも、密閉されたテントやコテージ内で火器を使用することで、酸欠となり一酸化炭素中毒になる可能性も。「テント内でも警報機を設置する」「就寝時には暖房器具や火器の使用を控える」などの対策が必要だという。
キャンプでは火を扱う分もちろん火災の危険が伴いますが、冬場のキャンプは炭や焚火に加えて暖房器具も使用する分危険が増します。
特に就寝時のテント内でのストーブの使用はかなり危険です!袋などに引火してしまうだけではなく、換気不十分だと一酸化炭素中毒の危険も考えられます。
本当に気を付けてください!
一酸化炭素中毒とは?どんな症状?
一酸化炭素中毒という言葉は聞いたことがあるかもしれません。
普通、一酸化炭素を吸っても自覚症状はなく、中毒症状も風邪に似ていて、頭痛、めまい、吐き気などがみられます。しかし、高い濃度の一酸化炭素を吸った場合は、意識不明となり、最悪の場合、死に至ります。
酸素は血液中の赤血球に含まれるヘモクロビンと結びついて全身に運ばれます。しかし、ヘモクロビンは酸素よりも一酸化炭素の方が200倍以上結びつきやすいため、一酸化炭素を吸い込むとヘモクロビンと結びついてしまいます。すると、酸素が体内に回らなくなり酸素欠乏状態を招き、酸素を必要とする脳などがダメージを受けるのです。
一酸化炭素は無味無臭で吸っても気づかない所が怖いですね。
対策としてはやはりテント内でのストーブの使用は控えること。
どうしても使う場合はテント内の充分な換気を徹底しましょう。
本当に他人事ではありません!
一酸化炭素の濃度は警報機で探知できる
先ほど一酸化炭素は無味無臭で吸っても少量なら気が付かないと言いました。
が、一酸化炭素を探知する方法はあります。
それは一酸化炭素警報機を使用することです。
一酸化炭素警報機とはその名の通り一酸化炭素を検知すると警報で知らせてくれるというものです。
一酸化炭素濃度の単位はppm(ピーピーエム)で示すのですが、
- 200 ppm2~3時間内に軽い頭痛
- 400 ppm 1~2時間で前頭痛。2.5~3.5時間で後頭痛
- 800 ppm 45分で頭痛、めまい、吐気。2時間で失神
- 1600 ppm 20分で頭痛、めまい。2時間で致死
- 3200 ppm 5~10分で頭痛、めまい。30分で致死
- 6400 ppm 1~2分で頭痛、めまい。10~15分で致死
- 12800 ppm 1~3分で死亡
という基準があるようです。
そして今回紹介するのがこの警報機です。
この警報機は
- 50PPMが60~90分続くと発報。
- 100PPMが10~40分続くと発報。
- 300PPMが3分続くと発報。
- 400PPM、即時発報。
という基準で一酸化炭素の濃度を知らせてくれます。この数字で鳴ってくれればおそらく症状が出る前に気づくことができるでしょう。
これがあれば安心!
また一酸化炭素の濃度は高さによって変わります。
比重は空気より軽いのでテント内であれば上部に一酸化炭素が溜まります。
警報機をセットするときはなるべく高いところと発生源の近くの2台設置すると尚安心できるでしょう。
出費は嵩むけど、命には代えられない!
まとめ:できればテント内でストーブ等の火器は使わない。
警報機があれば完全に安全というわけではありません。
テント内で火器を使用しなければ一酸化炭素が発生することも無いので、できれば使わないのが一番でしょう。
又、ストーブを使用するにしても必ず換気することを徹底しましょう。
楽しいキャンプライフを送るために、安全面にも気を遣うことを忘れずに。