鉄同士を簡単にくっつけてしまう溶接。
今では比較的安価で家庭で使える溶接機を購入することができるので、DIYに活用する人も増えてきてますね。
ただ、便利な反面注意することも多いのが溶接です。
例えば、溶接中は火花が無数に飛び散り、一瞬で鉄を溶かすほどの熱も発生している為、ヤケドをする恐れが常に付き纏います。
それに、溶接中に発生する光(アーク光)には強力な紫外線が含まれている為、目や肌に悪影響を及ぼします。
今回はこれらの要因でヤケドしないための対策を紹介していきます。
対策さえしっかりしていれば怖くないので、参考にしてください。
溶接時にヤケドをする要因
溶接でヤケドを負うパターンの多くが以下の4つ。
ここは段落ブロックです。文章をここに入力してください。
- 火花(スパッタ)によるヤケド
- 溶接直後の母材に触れてヤケド
- 溶接直後の溶接棒に触れてヤケド
- アーク光によるヤケド
ひとつずつ説明します。
火花(スパッタ)によるヤケド
溶接中はスパッタと言って、火花が無数に飛散し続けます。
スパッタは溶接時の電流が安定すれば、最小限に留めることができますが、かなり高くまで飛ぶこともあります。
このスパッタが袖の中や靴の中、襟の中などに入りヤケドする場合があります。
中に入ったときは悶絶です…(苦笑)
溶接直後の母材に触れてヤケド
溶接は鉄を一瞬で溶かしてくっつける技術です。
簡単に溶かすと言っていますが鉄の融点は1539℃という物凄い高温です。
つまりアークが発生している部分は1539℃以上ということになります。
これだけの高温ですから、溶接後もしばらくは熱い状態なのですが、その時に手などで触れてしまうと即ヤケドをしてしまいます。
溶接直後の溶接棒に触れてヤケド
上記同様、溶接後は溶接棒も高温となっています。
その時に手などで触れてしまうとこちらも即ヤケドです。
溶接直後は母材も溶接棒も放置した方がいい!
溶接の際は素手で触ることの無いよう基本的に皮手袋を着用して作業しましょう!
アーク光によるヤケド
溶接時にはアーク光といい、直視できないほど眩しい光が発生し続けます。
太陽の強い日差しを浴び続けると日焼けをするように、アーク光にも紫外線が含まれているため、浴びると肌が焼けます。
しかしアーク光で焼けた肌は普通の日焼けとは比べ物にならないくらい真っ赤になり痛いです。
これは実際にアーク光で焼けた僕の腕です。
短時間でこんがりと焼けますよ…(苦笑)
そしてもっと危険なのがこのアーク光が目に入ると角膜が炎症を起こしてしまうということです。
業界では目を焼く、と言います。
目を焼くと、目の中がゴロゴロして刺すように痛く、涙も止まらないという症状が現れ、夜もまともに眠れない状態となってしまいます。
日常に支障が出るレベル。
アーク光を直視しないように溶接をするときは必ず遮光面を着用しましょう!
参考記事>>溶接は目が焼ける!目を焼いた時の応急処置方法は?溶接焼けの対策も
このように、溶接にはヤケドをする様々な要因が潜んでいます。
ヤケドから身を守る保護具と対策
皮手袋や遮光面を着用することを勧めましたが、正直これは溶接をする上で当たり前の話です。
これらを使用しても溶接にはヤケドのリスクが付き纏いますが、保護具を着用すればかなり軽減されます。
- 手甲を着用
- 頭巾を着用
- 肌が露出しない服装
- 周囲に人がいる場合は遮光幕
それぞれ説明します。
手甲を着用
溶接工は基本的に手甲で手首を保護します。
手甲で服の袖をすぼめることで袖口からのスパッタの侵入を防ぎます。
また、アーク光で焼きやすいのが手首なのですが、手甲を着用すれば光から手首を守ることもできます。
頭巾を着用
手甲と同レベルで溶接工に必需品なのが頭巾です。
頭巾は頬や首回りを覆ってくれる為、襟元へのスパッタの侵入やアーク光によって頬が焼けることから守ってくれます。
少し暑苦しくなってしまいますが、防御力はかなり上がるので、DIYの場合は作業量が多い場合などに着用することをおすすめします。
肌が露出しない服装
溶接の際は肌が露出しない服装をするのが好ましいです。
理由はここまで読んだならわかるように、スパッタやアーク光によるヤケドを防ぐためです。
他にも、汗で濡れた肌が露出していると感電の恐れも増えます。
このような理由から溶接時の服装は長袖長ズボンをおすすめします。
夏場は暑いかもだけど我慢です…
周囲に人がいる場合は遮光幕
溶接で発生するアーク光は広範囲に届きます。
もし、周りに他の人がいる場合はその人に光が届いて危害が加わってしまう可能性があります。
それを防ぐためには、遮光幕を使いましょう。
まとめ:ヤケドは対策すれば防げる
溶接でのヤケドについて話しました。
- 溶接中のヤケドは様々な要因で起こる
- アーク光に注意
- 保護具でそれぞれの箇所を守ることができる
溶接を行う際はヤケドに充分注意しましょう。