家族や友人とキャンプなどのアウトドアレジャーを楽しんだことのある方は多いと思いますが、その背景には日本特有のブームが関係しているということをご存知ですか?
実は日本では、90年代に第1次キャンプブームが起き、それをきっかけにアウトドアレジャーが一般的になったという歴史があります。
ではなぜ日本でキャンプが流行し、今またブームが再燃しているのでしょうか?
ここでは、そのようなキャンプの発展の歴史について解説します。
キャンプブームの歴史
さっそく、キャンプブームの歴史を見ていきましょう。
キャンプの始まりや発展の様子を知ることで、興味がより深まるかもしれません。
第一次キャンプブーム
戦後のキャンプといえば、ボーイスカウトやガールスカウトなどの青少年団体の活動だったり、学校の野外活動のようなものを指していました。
そのため、親しい人たちと楽しむレジャーとして普及したのは、それよりずっと後の話です。
実際、日本でキャンプを楽しむ人が増えたのは、90年代の第一次キャンプブーム以降といわれています。
何と当時のキャンプ人口は、ピーク時の1996年で1600万人近くいたとのこと。
ここまで大きなブームになった理由としては、2つの要因が挙げられます。
- 自動車がレジャー用に発展してきた
- バブルが終わった
まず、ひとつ目の自動車事情です。
昔、自動車といえば移動手段の一種としか考えられていませんでした。
しかし80年代以降、SUVの原型である「RV」という車が各社から発売されるようになり、レジャー目的として使われるようになったのです。
これにより、遠くの自然溢れる地へ、多くの人が気軽に向かえるようになりました。
もうひとつは、バブルが終わったことです。
バブルの崩壊に伴い人々の経済事情が変わり、都会での派手な遊びより、自然と触れ合うリーズナブルな楽しみ方が人気になったというわけですね。
また、同時期に週休2日制が一般的になり、休日に家族や友人と一緒に過ごす人が増えたことも一因として挙げられます。
キャンプブームは、ある意味では日本社会を反映した現象だといえるかもしれません。
第二次キャンプブーム
近年、またキャンプを楽しむ人が増えつつあるように感じませんか?
現に、2020年代は第二次キャンプブームとする見方があります。
そして、第一次キャンプブームの時よりもそのあり方は多様になり、様々な人がキャンプを身近なレジャーとして楽しんでいるのも事実です。
これが一過性のものなのか、それとももっと根付いていくのかはまだ分かりませんが、幅広い層が自分に合った楽しみ方をできる現代のキャンプには、夢が詰まっているのではないでしょうか。
今は第二次キャンプブーム!理由は?
それでは、現代の第二次キャンプブームについて詳しくみていきましょう。
このブームは様々な要因が絡み合って生まれたものだと考えられていますが、大きな理由を4つ挙げます。
第一次の頃の子供が大人になった
キャンプ人口は、日本の人口比率と連動しているそうです。
これは何を意味しているかというと、第一次キャンプブームの頃に家族とキャンプを楽しんでいた子供が、今は親になって自分の子供とキャンプを楽しんでいるということ。
キャンプは文化として、世代から世代へと受け継がれているんですね。
インターネットが普及した
第一次キャンプブームの頃、キャンプ用品といえば現物を専門店で見て、相談しながら購入するものでした。
しかし、今はネット通販が一般的になっており、幅広い商品を見比べながら自宅で簡単に注文できます。
また、キャンプブログや解説サイトも豊富で、キャンプが初めての人でも簡単に情報が集められることも一因として挙げられそうです。
SNSやYouTubeで流行が作られた
若い世代によく見られる傾向として、自分の日常や趣味を気軽にSNSに投稿することが挙げられます。
そのため、流行が伝播しやすく、情報も猛スピードで拡散します。
また、タレントや芸人がキャンプに関する情報をYouTubeで発信している様子も見られますね。
それもブームを盛り上げるきっかけになっているのではないでしょうか。
人気アニメの影響
今より少し前の2018年、ゆるキャン△というアニメが放送され、話題になりました。
ご存知の方も多いと思いますが、キャンプなどのアウトドア趣味を楽しむ女子高生たちの日常を描いた作品です。
このアニメの影響により、特に若い女性も気軽にキャンプを楽しむようになったといわれます。
また、ソロキャンプやグランピングなどの要素も、流行を後押ししているのかもしれません。
その様子がインスタに投稿され、ファンが増えるといった構図だと考えられます。
まとめ
今回は、休日のレジャーとして人気なキャンプについて、その発展の歴史を追ってきました。
特に現代のキャンプは、アウトドアとデジタルな技術が組み合わさり、無限の可能性を秘めているのではないでしょうか。
これからキャンプブームがどのように変化していくのか注目するとともに、もっともっと多くの人にアウトドアレジャーへの親しみを持ってもらえたらと思います。